今日はポリエステルパテ(以降ポリパテ)の使い方を紹介していきますよ~(。´・ω・。)ノ
『時々「盛る
(もる)」を「盛る
(さかる)」と呼んでしまう』方。どうも、しょぼんぬです。
「この写真明らかに盛ってるよね~」とか。何がどうさかってるのかはさておき、非常に扇情的な響きですね。
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では、紹介していきます。
○ポリパテ概要





ポリパテとは、主剤
(チューブ)に少量の硬化剤
(黒いヤツ)を混ぜ合わせ、化学反応で硬化させる『ペースト状』のパテ。
主な使い方は
『大まかに盛り付け、硬化後にナイフ等で成型し仕上げる』や
『肉抜き穴の充填』、
『パーツの裏打ち』など。
追加の盛り付けが得意で『盛る⇔削る』を繰り返すのが基本的な使い方ですね。
使用の流れとしては
1.使用する面を荒らす
2.主剤と硬化剤を混ぜ合わせる
3.盛り付け&乾燥
4.切削
(満足するまで3-4を繰り返す)5.馴染ませる
といった感じですね。今回は『
パテ革命 モリモリ』を使って実際の工程を説明していきます。
…とは言っても基本的な事しか書けないんですが。
1.使用面を荒らす。
パテ盛りする箇所がツルツルだと食い付きが悪いので、デザインナイフや粗目のサンドペーパーで荒らします。
軽くザラザラすればそれで十分です。
シンナーで軽く拭いて油やゴミを取り除くと食い付きは更に良くなりますよ。
もし盛り付け部(穴)が深かったり大きかったりする場合は、余ったランナーやプラ材を詰め込んでパテを節約する事もできます。
2.混ぜ合わせ
さて、混ぜ合わせるか~っとその前に。
作業中~乾燥までの間は必ず換気しましょう。主剤と硬化剤を適量ひり出しよく混ぜ合わせます。爪楊枝とかでグルグル混ぜて、色が均一になったらヘラで潰すように混ぜるといい感じになります。
専用のトレー等もありますが複数回使用していくとパテがこびり付いて取れなくなってしまうので、しょぼんぬは『ガムテープ(紙)』を使っています。
主剤と硬化剤の分量は結構重要です。硬化剤は多すぎるとボソボソに、少なすぎるといつまでたっても硬化しないので各パテの説明書きをよく読んで使用しましょう。
※ただし、説明書きは『主剤の1-2%です』とか鬼のような指示しか書いてないので、初めは失敗してもいい部分に使う用のパテで練習してください。『モリモリ』の適正なバランスは左から3-4番目の
『マスタード』位の色ですかね。
左から1-2番目の『たまごサンドのたまご』色だとちょっと硬化剤少な目で硬化に時間がかかります。
(固まるには固まります)※ちなみに1番は切削可能まで1日以上、4番は10分程かかりました。2番と3番は硬化剤不良の為、固まりませんでした…(´・ω・`)妙に安いポリパテは製造から時間が経ってる場合があるので買わない方がいいですよ~。
初心者向けは『
タミヤ スタンダードポリパテ』でしょうか。
主材と硬化材を同じ長さで混合し、キャップと同じ色になればちょうどいいバランスになるという親切設計O(≧∇≦)O
3.盛り付け
適切な分量であれば
盛り付け可能時間は5-10分程度なので、手早く盛り付けましょう。
細かい場所なら爪楊枝、広い部分にはヘラがあると便利ですね。
対象に押し付けるように盛る事で、削ってみたら空洞だった!という失敗を防止する事ができます。
ぐいぐいもちもち盛りましょう。

盛り付けたら乾燥待ち。温度が高ければ早く、低ければ遅くなります。
『
ドライブース』を使用すると硬化が促進されますが、切削可能時間を早める為に使うなら目を離さないでちょくちょく様子を見ましょう。
モリモリは可使用時間5-10分、切削可能時間が20-30分後~数時間の間、完全硬化に1-2日なので、出来ればその日の内に作業を終了しておきたいですね。
(硬化剤の量・シンナーや瞬着の添加・気温や湿度で変動します)何故かと言うと
完全硬化後は鬼のように硬くなるからです。
ちょっとヘコむくらい硬くなって作業性が悪くなるので、半硬化状態で大まかな形を出しておきましょう。
※完全硬化まではヒケ続けるので完全な平面にするのは硬化後がオススメです。
4.切削・ナイフでトリミング


上記で説明したとおり、切削は半硬化状態で行います。
この状態なら気持ちいい位にサクサク削れるので不要部分を落として大まかな形を出していきます。こういう時に平刃は便利ですね。
・ヤスリ掛け


紙ヤスリを使用する際は水研ぎすると粉が舞わないし、ヤスリも目詰まりしにくいのでいいですね。
※金属ヤスリは半硬化状態では使わない方がいいかも。目詰まりした後硬化したら最悪です。使用するなら小まめに洗浄&使用後に徹底洗浄しましょう。・気泡の確認

ポリパテの最大のネックがこの気泡です。エメンタールチーズの様にペースト状の物の中で発生or取り込まれた気体がそのまま固まった状態ですね。
上のヤスリで削った後の画像を分かり易くするためにグレースケールに変換してみました。
白っぽくなってるのが気泡
(もしくは削りカス)ですね。
歯ブラシでトントン叩けば浅めの気泡は顔を出すので、切削後の習慣にしておくといいかもしれません。
4-ex.気泡埋め
上記の図はポリパテの断面図です。
ポリパテ内には気泡がポツポツあって、そのまま削っても新しい気泡が出てくるだけなので上記のような手順を踏んで処理しましょう。
1.ある程度表面を平らにする。
2.歯ブラシ等で表面を叩いて気泡を出す。
3.デザインナイフ等で気泡を広げてパテ盛り
(ポリパテ・ラッカーパテ・黒い瞬着)4.表面を均す
といった段取りですね。
次の工程で埋まる事もあるので、あまり神経質にならない事がポイントです。
いつまでたっても終わりませんよ。まぁ大体一回の盛り付けでは終わらないので納得いくまで盛り付け&切削を繰り返しましょう。
大事なのは妥協ですね。
5.馴染ませる
切削が終わったら盛り付け部表面とパテの繋ぎ目を馴染ませます。これには『ラッカーパテ
(サフでも可)』を使用。
『ラッカーパテ』とはラッカー溶剤が揮発する事で固まるパテ。…ぶっちゃけ濃いサーフェイサーです。
なので瓶タイプのサーフェイサー
(500・1000・1200・1500)を使用するのが楽でいいですね。
しょぼんぬは『
フィニッシャーズ ラッカーパテ』を愛用しています。食い付きがいいのと、濃緑色でどこに塗布したか分かり易いのがいいですね。
全体にペタペタ塗って、乾燥させて研磨を繰り返すと、段差が綺麗に埋まります。
※これが綺麗だとは言っていない。
○完成
と言うわけで作業完了!
ドーベンウルフの足に付いてるバルジみたいな奴を切り落とした際に出来た穴を埋め、スリム化に成功しました!
・作業前/作業後

左(上)が作業前、右(下)が作業後です。
同じソールを使用しているシルヴァ・バレトの物でビフォーアフターを確認してください。
さて、こんな感じで基本的な使用方法を解説してきましたが、リカバリーが効きやすくて意外と簡単な物なので「パテはちょっと…」と敬遠していた人も一度でいいので挑戦してみてください!
なぁに、失敗してもまた盛ればいいんですよ。
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